こんばんは,
発達がゆっくりな娘をもつ,ゆっくりっ子ママです。
以前に,感覚統合のピラミッドについて紹介しました。
基礎となる土台部分の感覚を統合させることによって,上層部分である様々な能力が形成されるわけなんですが…,
上記の図のなかに,ボディイメージのさらなる発達,空間認知能力という言葉がありますよね。
でも,ボディイメージって何❓❓空間認知能力って何❓❓
ということで,今回は,この2つについて家にある文献をもとに以下の項目に沿ってまとめたことを皆様にお伝えしようと思います。
- ボディイメージについて
- 空間認知能力について
- 動きの終点を意識しよう
- この2つを両方発揮することが大切
1,ボディイメージについて
文献によると,ボディイメージは「身体の自己像」といえるそうです。
- 自分の輪郭
- 自分の身体の大きさ
- 自分の身体の傾き具合
- 身体の力の入り具合
- 手足や指の関節の曲げ伸ばし具合
などのボディイメージを認識しています。
6歳頃には基本的なボディイメージが形成されているとのこと。
文献に記載してある例が分かりやすいので,紹介しますね。
傘をさした状態で歩くときは,すれちがった人とぶつからないように配慮しますよね。
これは,傘の先端が自分の身体の一部だと認識できている,すなわちボディイメージが育ってきている証拠だといえるとのこと。
以前に,当ブログにおいても絵を通して分かるボディイメージについては紹介しました。
>>詳しくは,子供が描く絵でわかるボディイメージの発達状態をどうぞ。
2,空間認知能力について
空間認知能力とは,空間に占めるものの大きさ,高さ,広さ,位置などを把握する力のこと。
- 視空間認知:主に視覚を使って情報を集めている
- 聴空間認知:主に聴覚を使って情報を集めている
視空間認知の例をあげると…
野球のバッティングだと,打者はボールの大きさ,スピード,自分の身体との距離感を視覚を使って判断します。
聴空間認知の例をあげると…
後ろから声をかけられた時に,その声の大きさなどから相手との距離感を聴覚を使って判断します。
3,「動きの終点」を意識しよう
ボディイメージが未発達な子は,「動きの終点」を意識するように心がけると良いそうです。
ものを置くときは,ものを指定の場所に置いたことを確認するまで,その場を離れないようにしたり…,
狭いところを通り抜ける時は,そこを通り抜けて広い場所に出てきたことを確認するまで,自分の動きに注意したり…
このように,最後まで自分の動きを見届けるようにすることがポイント‼
4,この2つを両方発揮することが大切
日常生活で,ぶつかったり,転んだり,身体の動きがぎこちないところが娘にはあります。
これは,ボディイメージが十分に形成されていないためだそうです。
また,ボディイメージの形成が不十分だと,周囲にあるもの,動く他者などの位置を把握する「視空間認知」もうまく機能しないとのことです。
野球のバッティングを例に挙げると…
ボールの位置やスピードをとらえるという空間認知,そして,身体をコントロールしてタイミングよくバットをふるというボディイメージの両方の機能を発揮させています。
相手と会話する時も同様で,相手との距離感や周囲の雰囲気を考えながら声の大きさを調節しているわけです。
よって,2つの機能は相互関係にあり,この2つの機能をうまく発揮できるような心がけが大切だということですね。
以上のことから判断すると,娘は,やはりボディイメージ,空間認知能力ともに,まだまだ発達が未熟であるといえますね。
それらがうまく機能するように発達を促してあげることが大切なんですよね(*^_^*)
<参考文献>
川上康則 『発達の気になる子の学校・家庭で楽しくできる感覚統合あそび』 株式会社ナツメ社,2015年,p20,21,31