こんばんは,
発達がゆっくりな娘をもつ,ゆっくりっ子ママです。
前回は,娘と一緒にみているドラマ「グッド・ドクター」という記事を書きました。
第7話では,とある絵本が登場していました。
それは,『100万回生きたねこ』という絵本です。
録画番組を一緒にみていると,「あっ,この絵本知っている。この前読んでくれたもん。」と嬉しそうな娘。
娘は,
「女の人は,男の人と結婚するの?」
「女の人は,とらねこに会ったの?」
などと,分からないながらも,色々なことを考えている様子でした。
録画をみ終わった後,「この絵本ほしいな。買おっか。」という話になり,『100万回生きたねこ』の絵本を購入しました。
実は,「グッド・ドクター」の第7話をみる前から,購入を検討していた絵本だったのです。
『100万回生きたねこ』
とても有名な絵本なので,ご存じの方も多いかと思います。
どちらかというと大人向きの絵本のような気がします。
そういう私も,大人になってからこの絵本に出会いました。
娘にも,小さい時に図書館で読み聞かせをしたことがあるような気がしますが,娘はこの絵本のお話を覚えていませんでした。
では,なぜ購入を検討していたかと言いますと,
『100万回生きたねこ』の著者である佐野洋子さんの「佐野洋子の世界展」に家族で訪れたからです。
子供たちのためというより,私たち大人が興味があったため訪れました。
内容は,大人は非常に楽しめたのですが,絵本の内容をあまり知らない子供たちには少し難しかったようです(>_<)
子供たちに読み聞かせをしてから,訪れるべきだったと若干後悔しています…。
しかし,その「佐野洋子の世界展」には,もちろん『100万回生きたねこ』の絵本も置いてあり,その時に子供たちに読み聞かせをしました。
その後に「グッド・ドクター」をみて,こちらの絵本が登場したので,まさにグッドタイミングだったわけです(^_-)
さて,絵本が届いてから,何度か子供たちに読み聞かせをしました。
私もゆっくりと読んでみました。
私は,「佐野洋子の世界展」に行くまでは大まかなストーリーやラストを知っているのみだったので。
ねこの死に方の表現が飼い主のミスによるものだったりして,想像すると正直残酷だなと感じる箇所がありました。
ブラックジョークみたいな。
でも,100万回も死んだのだから,そのような死に方もあるのだろうなと,妙に納得した自分もいます。
さらに,読めば読むほど,そういった表現がイラストに合っているなと感じ,違和感がなくなってきました。
100万回も死んで100万回も生き返り,100万人の人に出会ったのに,ねこは一度も愛すること,幸せなこと,失った悲しみを味わうことはなかったのですよね。
しかし,のらねこに生き返ったとらねこは,白いねこに出会い,一緒に過ごすうちに,愛を知りその生活がかけがえのない幸せな時間だと,気づきます。
でも,白いねこが死んでしまったことで,失った悲しみを味わいます。
そして,ねこも死んでしまうのですが,生き返ることはなかったのですよね。
もしかしたら,ねこが生き返りたいと望めば,生き返ることができたのかもしれません。
でも,ねこは,それを望まなかったのだと,私は思います。
それは,人(白いねこ)を愛することで,本当の意味での「生きる」ということを知って,充実した人生を送ることができたからだと。
私は,一つ気になることがあります。
それは,白いねこは,とらねこのことをどう思っていたのだろうか?
「ええ。」や「そう。」しか言わない白いねこは,果たしてとらねこのことを愛していたのか?
深読みしているのかもしれませんが…(^_^;)
私の推測ですが,もしかしたら白いねこも,とらねこと同じで人を愛する気持ちが分かっていなかったのではないかと。
生き返りこそしていないものの。
白いねこもまた,とらねこに出会って一緒に過ごすうちに人を愛する気持ちが分かったのではないかと。
だから,白いねこがとらねこと出会っても愛を感じることがなければ,とらねこと同じ運命をたどり,生き返っていたのではないかと,時々思うのです。
と,今私はこのように思うのですが,何年か後に読むと,また受け止め方が違っているのかもしれません。
それも,この絵本の魅力だと思います。
では,娘はこの絵本をどのように受け止めているのでしょうか?
ママ:「とらねこは最後生き返ったの?」
娘:「生き返ってない。死んだ。」
ママ:「今まで生き返っていたのに,どうして最後は生き返らなかったんだと思う?」
娘:「とらねこは,白いねことずっと一緒にいたかったけど,死んでしまった。だから,白いねこと同じようにしたかったんじゃないかな。」
ママ:「そっか。そうかもしれないね。じゃあ,この話をどう思った?」
娘:「悲しい話。けど,最後は幸せだったんじゃないのかな。」
娘は娘なりに,色々感じているようですね。
娘が自分で何年か後に読むと,また違った感想をもつのでしょうね。
その時は,お互いの感想を言い合っても,楽しいのかもしれませんね。
我が家にずっと置いておきたい絵本です。
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