こんばんは,
発達がゆっくりな娘をもつ,ゆっくりっ子ママです。
前回は,娘はDN-CASという検査を受けました。という記事を紹介しました。
今回はその結果から考えられることと,具体的な支援方法を紹介していきます。
まず,今年の夏前に受けたWISCーⅣ知能検査の検査結果をふりかえってみると…,
- 言語理解:97(平均の下~平均)
- 知覚推理:78(境界域~平均の下)
- ワーキングメモリー:88(平均の下~平均)
- 処理速度:91(平均の下~平均)
- 全検査:86(平均の下~平均)
という検査結果で,全検査IQは,86で,知能水準は「平均の下から平均」とのことでした。
そして,DN-CASの検査結果ですが…,
- 全検査:90(平均の下~平均)
- プランニング:111(平均~平均の上)
- 同時処理:87(平均の下~平均)
- 注意:100(平均~平均)
- 継次処理:73(非常に低い~平均の下)
全検査標準得点は,90で,分類カテゴリーは「平均の下~平均」ということです。
よって,WISCーⅣとDNーCASでは,同じ「平均の下~平均」の範囲にあるということが分かりました。
娘は,DNーCASのなかの「プランニング」が高いですよね。
これは,自分で方法を考えて自分なりに課題を解決することは得意であるといえます。しかし,その方法が分からなければできないこともあるとのこと。
心理相談の先生は,「プランニング」は今後社会生活を過ごしていくうえで必要なスキルなので,それが高いということは,非常に評価したいところであると,おっしゃっていました。
「注意」に関しては,平均的な力を持っているとのこと。
単純な情報を単純な操作で処理していくことが得意ですが,複雑な視覚情報になるとやや苦手とのことです。
「継次処理」の低さから,言語指示を聞いて順序にそって覚えることことが苦手だと考えられるとのことです。
これは,WISCーⅣの「ワーキングメモリー」の低さに対応しているだろうと。
「同時処理」の点数の低さから,図形の認知と記憶に困難さがあることが分かり,WISCーⅣの「知覚推理」の低さに対応しているのだろうと。
さらに,視覚情報の同時処理よりも,言語的な同時処理することのほうが苦手だと考えられるそうです。
同時処理,継次処理については,こちらを参照してくださいね。
よって,「同時処理」と「継次処理」の苦手さを補うための方法をアドバイスしていただきました。
「同時処理」
- ジグソーパズルや隠された絵を見つけ出す課題に取り組む
- ブロックやタングラムなど3次元の物体を組み立てる練習をする
- 仲間分けゲームをしたりする
「継次処理」
- 文字や数字を順番通りに言ったり書いたりする
- 遊びのなかで詩や歌を暗記する
- 物語の出来事を起きた順に,場面や物,話を並び替える練習をする
- 日常的な活動の手順を書き出してみる
- 順番に出された指示を順番通りに実行してみる
娘自身の生活に結びつくような課題にするとよいとアドバイスをいただきました。
娘は全く新しいことにチャレンジすることは苦手だが,自分の経験に基づいた知識を使用して考えることが得意だからとのことです。
また,国語や算数の予習をしておいてもいいだろうと。
授業で初めて聞く内容よりも少し家庭学習した内容のほうが娘が授業に取り組みやすいのではないかと。
しかし,実際には日々の宿題でいっぱいいっぱいなので,現時点で予習までする余裕がないことをお伝えしました。
娘の算数の授業中の様子も見ていただき,娘は授業中も集中して先生の話を聞いていたそうです。
しかし,先生が示した課題を実際に計算カードで自分で行う際には,その指示が理解できておらずに,先に進むことができていなかったようです。
先生が娘のところに行き,言語による説明をしたり個別配慮をしていたようです。
そして,娘は周りを見てクラスメートの子がどのように課題に取り組んでいるのかを観察していたとのこと。
自分で課題を解決する手段として友達の方法を見て吸収しようとしているのだろうと。
授業ではどのような支援が必要なのかも教えていただきました。
- 複雑な視覚情報を見て,答えを言語で伝えることが時間がかかるため,考える時間を確保する
- 言語指示の理解と保持が苦手なので,簡潔に順序にそって1つ1つ説明するなど,個別の配慮が必要な場合がある
- 課題のやり方が理解できずに困っているときは,個別にやり方の見本や絵・文字などの視覚情報を提示するなど支援する。また,やり方の例をいくつか提示し,本人に合ったやり方を選択してもよい
このように,実際の支援方法を教えていただいたことは大変参考になりました。
授業中娘がどのような場面で困っていたのかを知ることができてよかったと思います。
今後の娘の学習の支援方法に役立てていきたいなと思っています。