感覚統合における触覚とは?

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こんばんは,

発達がゆっくりな娘をもつ,ゆっくりっ子ママです。

 

感覚統合についてこれまで2度にわたりお伝えしてきました。

>>詳しくは,感覚統合の考え方とは?をどうぞ。

前回は,基礎感覚の1つである平衡感覚について紹介しました。

>>詳しくは,感覚統合における平衡感覚とは?をどうぞ。

 

今回は,基礎感覚の触覚について紹介していきます。

まずは,下の図をみてくださいね↓↓

感覚統合について(3)

触覚は,基礎感覚の円と五感の円が重なり合っていることがお分かりかと思います。

そう,触覚には,2つの機能があるんです。

その2つの機能も含め,「触覚」について以下の項目に沿って詳しくみていきましょう。

  1. 触覚の2つの機能
  2. 「触覚防衛反応」とは
  3. 触覚につまずきがある子はどのような特徴があるの?
  4. 触覚のつまずきを軽減するためにどうすればいいの?

 

 

1,触覚の2つの機能


触覚には,「識別的機能」と「原始的機能」の2種類の機能があります。

「識別的機能」

  • 一般的な触覚のこと(五感のうちの触覚)
  • 触ったものの形や素材によってそれが何なのかがわかる機能
  • 目で確認しなくても,触れたものの素材や形,大きさなどが認知できる
  • 例:たくさんのものが入ったポケットから手探りで必要なものを取り出す
  • 例:紙を見ないでパラパラ1枚めくることができる

「原始的機能」

  • 本能的な感覚
  • 対象物が自分にとって有害なものかどうかを瞬時に判断する機能

触覚について(1)

 

2,「触覚防衛反応」とは


「触覚防衛反応」とは,原始的機能による反応で,瞬時に敵を感じて攻撃したり,逃走したりなどという有害な刺激から身体を守ろうとする行動のことを指すそうです。

例えば,他人に触られるのが嫌で手を払いのける,特定の素材の服に拒否反応を示すなどの行動です。

あとは,抱っこを嫌がる子は,この「触覚防衛反応」が働いている可能性があるそうです。

触覚について(2)

 

3,触覚につまずきがある子は,どのような特徴があるの?


触覚が鈍感な場合と,敏感な場合に分けて考えてみますね。

<鈍感な場合>

  • つめや鉛筆を噛む
  • ぶつかったり,けがをしても痛がらずに平気でいることが多い
  • 他人との距離感をつかめずに,近すぎる

<敏感な場合>

  • 爪切りや髪を切られるのが苦手
  • 帽子や靴下を嫌がる
  • 人に触られるのを嫌がる
  • 服の素材など服への違和感やこだわりがある

 

娘の場合は,ズボンを嫌がり,スカートを好んで履くなどという服装にこだわりがあるので,どちらかと言うと,触覚は,敏感なほうではないかと思われます。

触覚について(3)

 

4,触覚のつまずきを軽減するためにどうすればいいの?


成長していくにつれて,触覚防衛反応は軽減されていくようですが,なかなか軽減されない場合もあるそうです。

識別的機能の触覚を使った経験を積み重ねることで,原始的機能の反射的な行動にブレーキをかけることができるようになるとのことです。

すなわち,触覚防衛反応が軽減されるということにつながるということですね。

 

触覚が何なのかが理解でき,娘は敏感なタイプだということが把握できました。

ということは,一般的な触覚を使った遊びを取り入れると良いわけですね(*^_^*)

触覚について(4)

 

「固有感覚」については,またの機会にお伝えしようと思います。

 

<参考文献>

1)川上康則 『発達の気になる子の学校・家庭で楽しくできる感覚統合あそび』 株式会社ナツメ社,2015年,p12,13

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2)太田篤志 『「発達障がい」が気になる子がよろこぶ!楽しい遊び』 株式会社PHP研究所,2016年,P119,120

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